●救急車のサイレンなぜ「ピーポー」?

 救急車のサイレンといえば誰もが「ピ〜ポ〜・ピ〜ポ〜」という音を連想します。しかし、昭和45年(日本万国博覧会があった年)以前は救急車も消防車と同じ「ウ〜・ウ〜」という音のサイレンを鳴らしていました。当社では「消防車もパトカーも患者を乗せる救急車も同じサイレンで良いのだろうか?」という疑問を持っていました。

 昭和40年代はじめに、当社現会長・上岡淑男がフランスで耳にした救急車のエアホーンによる警報音をヒントに新しい救急車用サイレンの開発を開始しました。研究を重ね、試作機を神戸市消防局の協力を得て、市民の声を聞くため、東灘消防署と尼崎間で約5年間の走行テストを行いました。後に東京消防庁での研究・規格化を経、また、運輸省(現国土交通省)においても保安基準で救急車用サイレンと認められ、「ピーポーサイレン」は全国採用となりました。

 今では「救急車」という言葉を知らない小さな子供でも「ピーポーピーポーが来た!」というくらい「ピーポー」は親しみのある言葉ですが、これは上岡会長が開発の段階で、その音色から連想して命名したものです。
 
 
※次回は「住宅モード」付ピーポーサイレンです。(11月下旬予定)
 
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